谷茶の丘.雅
令和8年 災害派遣福祉チーム(DWAT)
沖縄県災害派遣福祉チーム
■ 災害派遣福祉チーム(DWAT)の役割
災害派遣福祉チーム(DWAT:Disaster Welfare Assistance Team)は、災害時の避難所や地域において、要配慮者(高齢者、障がい者、乳幼児、妊産婦など)の命と生活を守るために組織された専門職チームです。一般の避難生活の中で見過ごされがちな福祉的ニーズを早期にキャッチし、適切なケアアセスメントを行うことで、「災害関連死」を防止し、生活機能の低下を防ぐことを極めて重要なミッションとしています。
■ 広域合同拠点(宇城市)における他職種・多機関連携
今回の派遣では、熊本県宇城市(宇城市松橋町久具400番地1)に広域活動拠点が置かれ、DWAT熊本(本部)の統括のもと、全国各地から派遣された応援チーム(島根県、香川県、広島県、愛媛県、沖縄県など)が集結しました。各チームは、現地のニーズに応じて地域包括支援センターへの派遣や、避難所(在宅避難者へのアプローチ、自宅復帰のためのニーズ調査、生活移行支援)、宇土市での自宅訪問等へ適材適所に人員配置され活動を展開しました。
さらに、朝の全体会議の前段階として、この広域連合拠点では福祉チーム(DWAT)だけでなく、以下の多様な専門チーム等の代表者が一堂に会する「多職種代表者会議」が毎朝行われていました。これにより、医療・看護・リハビリ・こころのケア・福祉等の各分野が縦割りにならず、横並びで最新情報をリアルタイムに連携し合う「命のセーフティネット」が構築されていました。
■ 今回の派遣が沖縄県および所属組織にもたらす今後の意義
今回の活動報告を通じて得た貴重な知見(宇城市で構築された『医療・リハビリ・看護・福祉の朝の多職種合同会議』による情報共有モデルや、現場でのバディの組み方、アセスメントデータのアプリ入力、被災住民の不安心理への微細な配慮)は、沖縄県内におけるDWATの体制強化や今後の災害時福祉支援能力の還元材料となります。この経験をしっかりと還元・周知してまいります。
【今回の派遣について】
令和8年7月28日に発生したマグニチュード7.1の地震から1か月以上が経過し、避難所の状況は落ち着きつつありましたが、今回は「避難所から自宅などの次なる生活へ移行する(避難所を出る)」という、支援のフェーズが変化する時期でのDWAT派遣となりました。
沖縄県チームは在宅被災者へのアウトリーチ支援を担当し、ボランティアの存在をまだ知らない方や、生活上の福祉ニーズを抱えながらも声を上げられずにいる潜在的な要配慮者を掘り起こし、適切な支援へ繋ぐ役割を担いました。
私たちが巡回した地域では、外観上の「全壊」は少なく「一部損壊」の家屋が多く見られました。しかし、突然の戸別訪問であるため、住民の方に不信感を抱かせず、いかに安心して心を開いていただけるかを常に最優先に考えてアプローチしました。実際、外見は比較的保たれているお宅でも、室内に通していただくと、壁が剥がれ落ち、家具が転倒してガラスが散乱し、浴室のタイルが全て剥がれ落ちていたり、扉が歪んで開かなくなっていたりと、深刻な被害状況が広がっていました。
このような過酷な環境の中にあっても、住民の方々が口にされるのは「私たちは被害が軽かったから、もっと大変な他の人たちのところに行ってあげて。10年前(※2016年の熊本地震)も自分たちで片付けたから大丈夫だよ」という、周囲を気遣う遠慮の言葉でした。そこで私たちは、「全国から毎日70名ものボランティアが駆けつけてくれています。あなた自身も十分にその支援を受けて良い存在なんですよ」と、一人ひとりの不安に寄り添い丁寧に伝えました。すると、それまで張り詰めていた気持ちがふっと解け、安心感から涙を流される方もいらっしゃいました。
また、現地の社協や地元の防災士の方々は、ご自身たちも被災者でありながら、地域のために一生懸命に尽力されていました。被災された方々は、外部の支援者に対して常に「ありがとう」と感謝の言葉を真っ先に口にされます。その謙虚さゆえに、「ああしてほしい」「こうしてほしい」という本音や困りごとを言い出せない心理状況に陥りがちです。私たちは、そうした感謝の裏にある「本当に必要な支援は何か」を常に推し量り、何がベストな選択なのかを自問自答しながら行動しました。現地で私たちができたことは微力だったかもしれませんが、その時々でできる限りのベストを尽くすことができたと感じています。
災害派遣福祉チーム(DWAT)が派遣されるような災害が起きないことが何よりですが、もしまた困難に直面している方がおられ、少しでも力になれるのであれば、率先して現地へ赴きたいと思います。この貴重な経験と学びは、今後のゆうなの会や「恩納村合同研修をはじめ、地域の災害福祉体制づくりにも反映させ、還元してまいります。温かく送り出し、参加させていただき本当にありがとうございました。
谷茶の丘.雅
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災害派遣福祉チーム(DWAT)
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