大 名
「令和6年度 沖縄県老人福祉施設職員研究大会」で事例発表
~食・栄養を通じた地域との関わり~ 特別養護老人ホーム大名 管理栄養士 湧田 和枝
令和6年11月9日(土)、沖縄県総合福祉センターにおいて「令和6年度 沖縄県老施協研究大会」が開催されました。 午前の全体会に続き、午後からは7つの分科会がひらかれ、ゆうなの会では、第1分科会「テーマ: 科学的介護の実現と推進」、第3分科会「テーマ: 社会福祉法人・施設の地域貢献と公益的取り組み」において各1事例ずつの発表を行いました。
ここでは、第3分科会において老人ホーム大名の湧田和枝管理栄養士が発表した内容について、ご報告させて頂きます。
発表内容の概要は以下の通りです
【目 的】
公益性の高い社会福祉法人は、「地域における公益的な取組み」等により、地域社会に積極的に貢献していくことが求められています。当法人では、経営理念に「地域と連携した高齢者福祉の拠点として、高齢者と家族の健やかな生活に貢献します」と掲げています。
その中で食・栄養を通じた地域との関わりについて取り組んだのでご報告します。
【方 法】
・経営理念に沿った地域貢献事業として、施設の栄養士が講師となり平成26年から令和6年まで計17回、延べ335名の地域住人の方々へ「栄養講話及び調理実習」をおこなってきました
・開催については、当法人が那覇市から受託している「地域包括支援センター」と連携し、介護予防教室の一環として開催してきました
・会場としては、日頃から住人の方々に親しまれて参加しやすい地域の公民館・自治会集会所・小学校・喫茶店等の多様な拠点を活用しています
・会場として城北小、大名小学校の調理室を活用することは、学校側の「コミュニティスクール (地域とともにある学校づくり)」の取組みとも連動しています
・教室のテーマは、毎回事前に参加者の要望を確認しながら「食を通じた心と体の健康づくり」につながるものを設定しています
【結 果】
《 参加者の声 (実施後アンケートより) 》
「家の料理でも減塩に気をつけて病気を防ぎたい」
「質問に気軽に答えてくれて親しみがわいた」
「今回の企画で料理が好きになりそう、また企画してほしい」
《 職員の気づき 》
・講師を担った職員にとっても、食の視点から地域課題について学び、地域住民との関係が構築された貴重な機会となった
・職員が講師となることで施設を身近に感じて施設の運営に関心をもってもらうきっかけとなる
・学校からは「次回はぜひ、高齢者と生徒を交えた教室を企画してほしい」との要望がある
・地域包括支援センターと連携することで地域の方の食生活の課題について理解して取り組む事ができた
【結 論】
食は人の笑顔を引き出し元気にしてくれると共に、ひととひとの繋がりを深めてくれるものだと思います。
これからも地域の様々な機関や拠点と連携しながら、施設の専門的な機能を地域へ還元することで、住民の皆さまが住み慣れた地域で楽しく、元気で健康に過ごせる取り組みを継続して行きたいと考えています。
発表した湧田和枝栄養士
若い二人の栄養士 (右:大城星奈さん、左:砂邊七虹さん)が加わりました
明るい笑顔で入所者の皆様を元気にしています!