大 名

知ってほしい私たちの取組み(大名)

特別養護老人ホーム大名
『新施設での福祉機器活用に よる業務改善』
施設サービス課 副課長
(理学療法士) 伊波 成恭

① 「眠りスキャン」
マットレスの下にセンサ―を設置することで、ベッド上での体動(寝返り、呼吸数、心拍数)を検出し、スタッフがパソコン上で「睡眠・覚醒・離床」を確認できる機器です。

いつ起きて、寝ているのか(レム睡眠・ノンレム睡眠)をほぼ正確に感知できるため、スタッフは入居者様のプライバシーや睡眠を妨げずに訪室することができます。
また荷重センサーによって、離床行動(起き上がり・端座位・離床)を検知してスタッフの携帯する通信端末機に通知することで、入居者様からのコールがなくても、スタッフが適切なタイミングで見守りや必要なケアを提供することができ、転倒やベッド上からの転落を未然に 防ぐ事にもつながります。
また、一定期間の睡眠時間を自動で記録して検証することで、その方の睡眠のリズムを客観的に把握して、昼夜の生活リズムを整えるケアへ活用することもできます。

②「超低床フロアベッド」
入居者様個々の必要に応じて通常よりも低い位置まで電動で下げることが可能なベッドを取り入れています。
ほぼ家庭の布団と変わらない高さで、ひとりでも安心して身体を動かせる低床ベッドなら、自分のペースでストレスのかからない姿勢で過ごして頂くことが出来ます。
またベッドは通常の高さまで上げることも出来ますので、 用途に合わせた対応が可能です。

③「スイングアーム介助バー」
ご自分で起き上がりや立上がりができる方には、角度調整が可能な介助バーとデジタルで数センチ単位まで高さ調整が可能な電動ベッドの機能を生かして、おひとりずつの身体状況に合わせた適切な環境を設定し、残存機能の維持・向上、自立支援のためのケアを提供しています。

④「スライディングボード・ スライディングシート」
立ち上がることは難しいけれど座位は保てる方へ、ベッドと車いす間の移乗時に用いることで、介助の負担を軽減することが出来ます。
ボード上を滑らせながら移乗しますが、その際には、車いすの位置やベッドの高さ、ボードの使い方等のポイントを確認 しながら行います。
各々の残っている機能を生かして自分で出来ることは協力していただきながら、より安全に個々の状態に合わせたケアを提供するために、スタッフ間で日々手順を確認しながら行っています。

⑤「介護リフト」
立ち上がることや座位を保つことが難しく、体躯が大きな方の移乗時には、これまでスタッフが二人で対応していました。現在は介護リフトを積極的に 活用するようにしています。
正しく用いることで入居者様にとってはより安全に、そして スタッフにとっては日々のケアへの身体的負担を軽減することで、腰痛や腱鞘炎の予防やそれが原因による離職を防ぐことにもなります。